SOS団部室。
実際はただ一人の文芸部員のために用意されている部室である。 団なのに部室なのかなんていう些細な質問は哲学者にでも丸投げする事にして,俺は軽くノックをして入る。 考えてみると,あの年中快晴頭女が設立した活動内容意味不明の団に部屋を預けるなんて事はありえなくとも, 部員数一名の,活動そのものが不明な部活には部屋を用意できているんだよな。 なんだか若干腑に落ちない気分だぜ。 文芸部員はいつも通り一人で昼休みのみの部活動を行なっていた。 まぁ俺も文芸部の正しい活動内容を把握しているわけではないので読書をそれに当てはめていいものか自信は無いのだが。 「よう」 右手を上げて挨拶をする。 対し首を5度くらい傾けて返事する長門。 「ちょっと聞き――」 「待って」 長門は俺が読む台詞を遮る様に言った。 「来る」 「来るって……誰が」 「当事者」 長門がワードを言うと同時に扉がバンと乱暴に開けられた。あまりの衝撃に蝶番が悲痛な叫びを上げる。 「長門さんいるー?」 「あ,朝倉……」 「あら,キョン君もいたんだー。こんにちわ,キョン君」 まるで俺がここにいるのが好都合と言わんばかりに微笑む黒髪の少女。 その笑顔に,俺は何故か知らないが入学当初クラスの委員長を受け持っていた朝倉との違和感を覚えた。 満面のスマイルにからは,我が愛妹にも通ずる何かが染み出てきているようなそうでもないような。 「えーと……色々聞きたいんだが朝倉,とりあえずここに何をしに来た」 (後ほど更新) #
by lion-cage
| 2007-04-06 19:43
| SS-ハルヒ
4/1発売だったのを知らなく、mixi日記にて友人が購入している事を書いていて初めて知りました。 悶々としつつ徹夜して昼寝して購入。 一目表紙を見て、 「いとうのいぢさん、絵の雰囲気変わったなー」 って思ったのが第一印象。 パッと見別の作品かとも思えました。 分量的には一気読み出来る量だったので集中して。 感想なのですが、いつもの語り部であるキョンのどこか堅苦しい回りくどさが更にUPしていて、 その一般人にはパッと思い浮かばない例え方がやはり読んでいて愉快でした。 このシリーズの持つ独特の描写、世界観についてはもう言わずもがなです。 普通の人間には介入できないドタバタ活劇はそのままで、やっぱり面白いですねこのシリーズは。 しかしその反面、不服に思った点もたくさんあったというのが正直な意見です。 今回の内容は、普段割かしライトに『涼宮ハルヒの憂鬱』を楽しんでいる僕にとっては、 どこか背筋をピンと伸ばした、かこつけた内容になっているのが鼻に触りました。 上記の通り、今作の描写はいつもより2割増しで回りくどく、 それがいい方向に働いている場面もあったのですが、 逆に気になる部分も少なからず存在しています。 特に中盤以降、2つのルートに分かれて展開されていくのですが、この切り替えしで次回に引っ張っていく調子が、 いつものハルヒに慣れている自分にとって首を傾げたくなるものでもありました。 それは内容というのもあるのですが、パート毎での文章の余白の組み方だけでうーんと。 なんか稚拙だなーって。 あとそれぞれのキャラクターが持つ雰囲気の不自然さも気になりました。 新キャラ4人(厳密にはその内2人は既に出演済ですが)の存在感が今までのキャラクターに完全に食われている、 悪い言い方をすれば、取ってつけたような、いる必要性すら疑問符がついてしまう、そういうものでした。 旧キャラもどのメンバーも普段持つ、暴走とも思えるエネルギーが影を潜め、 気づけばキョン君ばっかり重量のあるストーリーになってしまってるのが一番残念。 僕が『ハルヒ』シリーズに望むのは、万人が軽く読め、それでも深く楽しめる作品です。 これからどのように展開されていくのか予想できない内容でしたが、 これはいい意味でも、悪い意味でも僕は考えています。 誰しもが納得できるエンディングを期待しています。 #
by lion-cage
| 2007-04-02 22:08
| Review-ブック
絶賛花梨ルート放置中につきそろそろ知人に叱られそうだと思いPS2立ちあげようとしたのですが、
あれ、読みこまないぞ……。 どうやらエイプリルフールを境目にご逝去されたようです。 というわけで花梨ルートはしばらくお待ち下さいという感じで……。 (PS2新規購入の目処が立たない場合はXRATEDでの感想を書きます) ※この日記は花梨ルートを書いた際に消します。 #
by lion-cage
| 2007-04-02 01:05
| Review-ゲーム
実家にて知人の部屋の掃除中に発見して、 「要らないからあげるよ」 と言われた一冊です。 何を考えているんだエンターブレイン! まぁタイトルを見れば分かる通り、元ネタは世界中で親しまれているグリム童話です。 要は少し前に流行った、『本当は怖いグリム童話』のパロディですね。 『ツンデレ』というジャンルが世に蔓延るようになってもう数年経ちますが、 まだまだ衰えを知らないというのが良く分かりますw ざーっと読んでみてその拡大前衛解釈っぷりに唖然。 いや、人間の妄想力って凄いなーと素直に思いましたよ。 文章の内容的には僕にはなんとも言えないですが、 内容のゆるさとイラストレーターのフニフニ感に妙な連帯感があって、 なんともこっぱずかしい作品でした。 ただし所々文章が乱暴すぎるので、そこは自分的には受け入れられなかったです。 軽いノリで読めるので、まぁ興味のある方はらいおん亭に来た時にでも……。 だけど決してオススメは出来ません! そういう人用限定。 僕にはこれ以上感想書けません! 柏餅よもぎ先生の絵のタッチは嫌いでは無かったです(ぉ #
by lion-cage
| 2007-04-01 19:55
| Review-ブック
バイト中にmixiを見ていて、そういや本日発売だったっけと思い出し、 色々調査したところ予約していなくても購入出来るほどらしいので、 バイトが御茶ノ水という地の利を存分に生かして秋葉原のメッセサンオーでGET。 家へ帰ってからタスクが残っているのにも関わらず今の今までずーっと読んでました。 ハテナの方でFate/Zeroの第一巻について(超適当に)レビューしておいたのでアドレスをペタリ。 http://d.hatena.ne.jp/Lion-mps/20070116#p3 一巻の頃から思っていた通り、テンポの良さ、戦術に長けた描写、 そして多いながら各自が生きているキャラクターが非常に素敵です。 キャスターの禍々しい狂気、 ランサーの儚いまでの仁義、 そしてセイバー、アーチャー、ライダーが内に秘める(一部外に開放し過ぎな人もいるけど)それぞれの王気(どうやら『オーラ』と読むらしい)、 全てが鋭い匕首のように脳に叩き込まれていく感じがしました。 一巻を読み直そうと思ったんですが友人に貸し出し中でして比較する事が出来なかったんですが、 僕が読んだ時にあった違和感が抜けていました。 前回の感想で僕が保留にしていた、『同人の匂い』ですが、 ここまで世界感を消化して独自のスパイスで昇華させていれば、 もう原作を抜きにして楽しめていました。 作者の、 「俺がFateを書くとこうなるんだ!」 という一本気がズン! っと伝わってきましたね。 そんな意味でも僕の中では高評価でした。 あとは僕が武器の描写にどれだけついていけるか、 余白の取り方をどれだけ妥協できるか、になりそうなので割愛w ライダーが本当に良いキャラクターしています。 というかもう言っていいと思うけど征服王イスカンダルなんですが、終盤で自らの願望を吐き出すシーンがあるんですよ。 その場のシチュエーションを頭の中で描くと、いや本当に大きな男なんだなーって思うんです。 己の欲一つで臣下を動かし、侵略し、蹂躙し、征服した王。 ただただ貪欲な王のその気風に、人々は憧れていったんだなーって。 当然のようにこれはあくまで「Fate/Zero」という世界観の中での話であり現実のものではありません。 でもやはり僕も一人の男として生を受けた訳で、こういう生き様には少なくとも羨望を持ちます。 いやー僕には王気(オーラ)が足りません! #
by lion-cage
| 2007-03-31 23:55
| Review-ブック
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